2020-05-16から1日間の記事一覧
『モーパッサン短編集 (1)』 (新潮文庫 )の中に、「幸福」という短篇がある。 場所は19世紀のコルシカ島。この島を訪れたフランスの老婦人が島の片田舎でかつての顔見知りの老婦人に出会う。彼女は金持ちの家のご令嬢だったのだが、数十年前にとある兵士と…
『20世紀SF〈2〉1950年代―初めの終わり〉 (河出文庫)に収められている「証言」(ラッセル作)を紹介する。 舞台は、地球。そして、裁判所がこの作品の舞台である。恐らく、アメリカの裁判所ではあるまいか、と思う。検事がいて、判事がいて、弁護士がいて、…
私の好きな短編の一つに、リチャード・マシスン作「終わりの日」というのがある。20世紀SF〈2〉1950年代―初めの終わり (河出文庫)に収められている短編である。この作品は人類破滅モノなのにもかかわらず、妙に暖かい、そして優しい雰囲気を持った作品だ。 舞…