令和に囲碁と将棋を語る

奈良県在住。囲碁はパンダネットや幽玄で6段、野狐で5段、将棋はぴよ将棋で1級程度です。

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書】モーパッサン「幸福」

『モーパッサン短編集 (1)』 (新潮文庫 )の中に、「幸福」という短篇がある。 場所は19世紀のコルシカ島。この島を訪れたフランスの老婦人が島の片田舎でかつての顔見知りの老婦人に出会う。彼女は金持ちの家のご令嬢だったのだが、数十年前にとある兵士と…

【読書】エリック・フランク・ラッセル「証言」

『20世紀SF〈2〉1950年代―初めの終わり〉 (河出文庫)に収められている「証言」(ラッセル作)を紹介する。 舞台は、地球。そして、裁判所がこの作品の舞台である。恐らく、アメリカの裁判所ではあるまいか、と思う。検事がいて、判事がいて、弁護士がいて、…

【読書】リチャード・マシスン作「終わりの日」

私の好きな短編の一つに、リチャード・マシスン作「終わりの日」というのがある。20世紀SF〈2〉1950年代―初めの終わり (河出文庫)に収められている短編である。この作品は人類破滅モノなのにもかかわらず、妙に暖かい、そして優しい雰囲気を持った作品だ。 舞…

【囲碁】私の実戦から:凹みの手筋

だいぶ前の私の実戦を紹介する。 【実戦図1】 私が白である。見ての通り、黒が厚くて優勢である。 形勢不利な白は、右辺を生きに行った。 黒1から殺しに行った。白は2と受けた。 正しく打てば白は生きていない・・・はず。 【実戦図その2】 なぜか、黒は…

【読書】「地球人よ、警戒せよ」 (創元推理文庫 638-2)

地球人よ、警戒せよ (創元推理文庫 638-2)『地球人よ、警戒せよ!』(ポール・アンダースン作、創元文庫)という短篇集がある。今も刊行されているかどうかはわからないが、なかなかの短篇集だと思う。今回はこの短篇集に収められているうちの一編「ドン・キ…

【読書】ヴァン・ヴォークト作「親愛なるペンフレンド」

ヴァン・ヴォークトの短篇集『終点:大宇宙!』 (創元推理文庫)に収められている「親愛なるペンフレンド」を紹介する。15ページくらいの短い話である。地球人と宇宙人の文通を描いた小説である。 普通の小説とは違い、手紙の文面だけから成り立っている。しか…

【将棋】将棋世界(2020年6月号)の感想 その1:ベストバウト10局の組み合わせ

『将棋世界』2020年6月号を買ってきた。6月号と言えば、棋士が投票して選ぶベストバウト10が楽しみの一つである。 10局の組み合わせは以下の通り。左の棋士が勝者である。 1位:木村vs豊島(王位戦第7局) 2位:豊島vs広瀬(竜王戦第5局) 3位:豊島vs…

【囲碁】林海峯九段のこと

5月生まれの囲碁のプロ棋士を調べてみると、林海峰(りん・かいほう)が出てきた。 1942年5月6日生まれとある。上海出身。昭和40年第4期名人戦(旧)で坂田を4-2で破り名人になり、昭和43年には坂田から本因坊も奪って本因坊名人になった。 2020年現在だ…

【雑記】案外重宝な「紙の辞書」

だいぶ前のことだが、珍しくフランス語の翻訳をした。 とある翻訳会社が「お願いします」ということで、喜んでやってみたが、フランス語に触れるのは久しぶりだったので、結構大変だった。 そのときに翻訳に使用したのは「本の辞書」「電子辞書」「インター…

【読書】ボヘミアの醜聞(コナン・ドイル作『ホームズの冒険』に収録)

短篇集『シャーロック・ホームズの冒険』の第一作「ボヘミアの醜聞」(A Scandal in Bohemia)について少し書く。この作品は、ホームズ物の短編の第一作であるだけでなく、「隠された物を見つけるにはどうすればよいか?」というテーマの小説としても結構面…

【読書】「鉄の宝玉」(アシモフの短編集『黒後家蜘蛛の会 2』より)

私が昔読んでいた短篇集『黒後家蜘蛛の会2』(アイザック・アシモフ作)の中でお気に入りの作品の一つに「鉄の宝玉」というのがある。 宝石集めを楽しみにしている男がいた。彼のコレクションの中に「鉄の宝玉」というのがあった。「宝玉」とはいっても、実…

【囲碁】囲碁サロン心斎橋が閉店するらしい。

最近の事である。大阪・心斎橋の碁会所からメールが私の元に届いた。 文面は以下の通り。 拝啓 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 日頃より囲碁サロン心斎橋をご利用いただき、誠にありがとうございます。 現在、新型コロナウイルスの感…

『セリヌンティウスの舟』(光文社文庫)

『セリヌンティウスの舟』(光文社文庫)を読んだ。・米村美月が自殺した。残されたのは5人の友人である。・この5人のうちの「誰か」が美月の自殺を幇助した。誰が?何の為に?・そもそも、なぜ美月は他人に自分の自殺のほう助を依頼したのか?・なぜ美月は…

「八人の戦犯」

海軍乙事件 (文春文庫)(吉村昭)という本の中に、「八人の戦犯」という話がある。日本側が裁いた戦犯の話である。そのうちの3人を取り上げている。その3人のいずれも、彼らなりの理由で部下の罪を引き受けてしまった。部下の罪とは、捕虜に対する暴力や殺人…

【読書】カーテン(クリスティ作、ハヤカワ文庫)

「カーテン」(アガサ・クリスティー、ハヤカワ文庫)を読んだ。いつかは読もう読もうと思いつつ、数十年たった。私が年を取った今、初めて読んだのだが、ポワロもヘイスティングスもまた、年を取っていた。ポワロも往年の快活さが影を潜め、ヘイスティング…

【スポーツ】元・阪神のキーオ投手、死亡。64歳。

1980年代後半に阪神の主力投手として活躍したマット・キーオ投手が5月1日に死亡したとのこと。64歳。 阪神暗黒時代の中でもひときわ光る名投手であった。 4年間で45勝44敗というのは「並みの投手」かと思われるかもしれないが、あの頃の阪神でこれだけ勝てる…

【雑記】最近の事:リモート会議、パチンコ、翻訳、囲碁、健康

最近のことをざっくりと記す。 ◎リモート会議 通信ソフトZOOM(ズーム)を使ってネット会議に参加した。 思っていたほど簡単ではない。 最大の問題は、画面が止まること。 私が慣れてないせいか、それともPCの性能によるものなのかはわからないが、結構画面…