『星野君の二塁打』(吉田甲子太郎・作)を読んでみた。ネットで全文を読むことができる。
リンク先は↓下の通り。
http://e-freetext.net/hoshinokun_niruida.txt
400字詰めの原稿用紙で10枚くらいなので、すぐに読むことができるだろう。 この話の筋書きが知りたい方は、上記のアドレスで読んでいただきたい。 私の感想は以下のとおりである。
1.監督が星野君にペナルティーを科したいこと自体については、私は賛成である。結果的に勝ったから良いようなものの、監督のサインを無視するのは良くない。
2.しかし、監督が決めた「ペナルティーの内容」については反対せざるを得ない。星野君のサイン無視に対するペナルティーが「甲子園には連れて行かない」というのはあまりにも極端ではなかろうか。別のペナルティー(例:グラウンドを走らせる、スタメンから外す、など)を考えるべきではなかろうか。
3.仮に星野君をメンバーから外して甲子園に行ったとして、マスメディアに対してなんと説明するのだろうか。「星野君はサインを無視した。これはチームプレーを重視する野球にはあるまじきことなのでメンバーから外した」と正直に説明するのならまだ一貫した態度といえるが・・・。「星野君の体調が悪い」とか「僕は連れて行こうとしたけどナインが反対した」とか嘘の説明をするのであれば最悪の指導者ということになる。この監督はどちらだろうか?
4.「先生はポケットからタバコをだして、ゆつくりとライターで火をつけた。それから深くけむりをすいこんで靜かに言葉をつづける」とか「先生はすいかけのタバコをぽんと、すてた。」の部分を読んで、「昭和」を感じてしまった。