まず、イタリアの状況から。
4月7日時点での死者累計は以下のとおりである。
↑ 死者の増加数は600人くらい。日本から見たら壊滅的状況なのだが、今のイタリアにとっては「ピークを越えたかもしれないけど、いまだに極めて深刻な状況」なのだろう。
↓ 感染者の内訳は以下のとおりである。
(検査を受けた人の累計:755,455人)
感染者増加数は3000人前後、しかも退院者は明らかに増加している。入院してベッドや集中治療室にいる人も減っている。そういう点では状況は好転していると言える。
ただ、私にとっては以下の点で不安は残る
・ロックアウト状況の中、家屋で感染している人或いは重篤患者がいるかもしれない。
・イタリア(特に北イタリア)の医療現場は依然として混乱・疲労・機能低下の状況にあると思われる。
・比較的損害が軽い南部イタリアでの感染拡大を防がなければならない。
特に、「機能低下していると思われる医療現場の状況改善」は、今後のイタリアの最大の課題の一つであり続けるであろう。
イタリアの都市封鎖の効果の大小は私にはわからない。ただ、イタリアの医療現場の混乱を少しでも和らげる効果はあったのではないかと、私は思っている。
日本の緊急事態宣言がついに発効した。どれくらいの効果があるのかどうかはわからないが、医療機関に駆けつける患者の数が少しでも減れば、私としてはそれでいいのではないかと思っている。
正直言って、「これ以上死者を一人も出すな」というのは夢であって「現実的な目標」とは言えない。
私としては
・1年間のコロナウィルスの死者を3000人以下におさえる
・医療崩壊を出来るだけ小さくとどめる
・経済的苦境による犯罪や自殺の件数を抑制する
この3つが達成できれば、充分「Good job」だと思っている。