令和に囲碁と将棋を語る

奈良県在住。囲碁はパンダネットや幽玄で6段、野狐で5段、将棋はぴよ将棋で1級程度です。

【読書】東野圭吾作「分身」(集英社文庫)

東野圭吾作「分身」(集英社文庫)を読んだ。

 

タイトルが「分身」ということで、読む前は二重人格(あるいは多重人格)がテーマかと勘違いしていたが、読んでみると遺伝子や出産がテーマであった。

 

二人の女性「鞠子」と「双葉」の行動が交互に語られる。そして最後に・・・という結末である。

 

必ずしも簡単な物語ではないのだが、それでもあっという間にページが進んだ。東野の文章がうまいのかどうかは私ごときではわからんが、読みやすい文章とはいえるだろう。

 

個人的にはラストが少しあっけなかったのが残念だった。あの後、2人がどのような人生を歩み始めるのかも読みたかったのだが・・・。まあ、作者はそこの部を読者の想像にお任せしたのだろう。

 

「進みすぎた科学の闇の面」「ひりひりするようがサスペンス」ばかりでなく、「母の愛の強さ」も感じさせた小説であった。特に若い人にこの小説をお勧めしたい。 

 

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