2021年1月2日及び3日に行われた第97回箱根駅伝は、駒沢大学が13大会ぶり7回目の優勝を飾った。
今回は、最終区(第10区)での大逆転が話題になった。
第10区に入った時点で、トップ(創価大学)と2位(駒澤大学)の差は3分19秒だったようだ。普通なら「勝負あった」というほどの差なのだが、そこから逆転したのだから、ニュースでも大きく取り上げられるのも無理はない。
勝った駒澤大学をほめたたえるのは当然としても、負けた創価大学のアンカー(小野寺勇樹選手。3年生)に批判が来るのは、ある程度はやむを得ない。ただ、過剰なバッシングや嫌がらせが起こらないことを祈るだけだ。
箱根駅伝に参加するチームは、オープン参加(関東学生連合)を含めて21チームである。
区間は合計10だから、走る人間は210人である。
当然ながら、210人のランナー全員が本来の実力を発揮するとは思えない。いつものようなレースをできないランナーは一定数いるはずである。
創価大学の小野寺選手は「いつものようなレースをできなかったランナー」の一人だった。
要はそういうことである。
ただ、幸か不幸かあまりにも目立つ舞台でやらかしてしまった。
コンディション作りも実力のうちだろうし、運も実力のうちかもしれない。
ただ、なんというか「ついてないなあ」という印象はぬぐえない。
彼が残った1年余りの大学生活を平穏且つ有意義に送れますように。