今回は囲碁の本の紹介である。『アマ必勝の新作戦 囲碁・奇襲事典』(マイナビ・後藤俊午&山本賢太郎共著)を少しばかり紹介する。
第1章「うわてが採用してはいけない戦法」
第2章「堂々と王道を行く手段」
第3章「奇襲戦法」
↑このように、3章から構成されている。これに加えてコラムが4本収められている。いずれもとても面白かった。
個人的に一番参考になったのは第1章である。どの手段が参考になったというのではなく、「上手の打ち方や心得全般」について、教えられることが多かった。
特に本書42ページの「うわ手の心得」は繰り返し目を通した(年齢のせいか、すぐ忘れてしまうのだが・・・残念)。
他の第2章、第3章も面白かった。
基本的には、置き碁(4子か5子)の図からの白の打ち方を紹介している。
だから、本書のタイトル「奇襲事典」というのは、嘘ではないにしてもあまり賛成できないタイトルである。「新・置き碁の上手の心得」だとか「役に立つ下手打ちの本」とかの方が、より適切なタイトルだと思う。
あと、細かい誤植がいくつかあったのが残念だった。マイナビは校正をしないのだろうか?
本書は内容的にかなり楽しめたので、置き碁の打ち方(特に上手の立場)で悩んでいる人には良い本だと思う(もちろん、互先の打ち方においても参考にはなると思う)。