令和に囲碁と将棋を語る

奈良県在住。囲碁はパンダネットや幽玄で6段、野狐で4~6段、将棋はぴよ将棋で1級程度です。

読書

【読書】東野圭吾作「分身」(集英社文庫)

東野圭吾作「分身」(集英社文庫)を読んだ。 タイトルが「分身」ということで、読む前は二重人格(あるいは多重人格)がテーマかと勘違いしていたが、読んでみると遺伝子や出産がテーマであった。 二人の女性「鞠子」と「双葉」の行動が交互に語られる。そ…

【漫画】月刊コミックバンチ(2020年12月号)についてコメント

月刊コミックバンチ(2020年12月号)についてコメント 「死役所」(p111) スマホを頼りに、あちこちの男と連絡を取り合って寝床を確保していく家出少女。現実にこういう少女は、数は少ないだろうが、いるんだろう。。。 今回の話は前編。今後に期待。 「子…

【漫画】月刊コミックバンチ2020年11月号についての感想

この前売り出された『月刊コミックバンチ 2020年11月号』を読んだので、少しコメントする。 【LINK MAN】(新連載) イギリスで大活躍した若い日本人サッカー選手。その彼が次に入ったチームは、日本の3部に所属している弱小チームだった。。。という話。 【…

【将棋】雑誌「Number 9月17日号」を買ってきた。

スポーツグラフィック雑誌のNumberが、珍しく将棋特集をしていたので買ってみた。 70ページくらいにわたっているので、「将棋特集」といってもいいだろう。いろんな人がいろんなことを書いているが、個人的には、先崎のエッセイ、白瀧呉服の記事、佐藤和俊の…

【読書】最近読んだ本や漫画

◎『むこうぶち』(第54巻、近代麻雀コミック) 今まで読んだ中で一番期待外れであった。面白くないというほどではないが、「もう一度読もう」という気にならなかった。5つのエピソードのうち、「青春のオマージュ」が少しいい味を出していたかな。ともかく、…

【読書】「魔法の村」(短編集『終点:大宇宙!』より)

『宇宙船ビーグル号』や『非Aの世界』『イシャーの武器店』などの作品を残したヴァン・ヴォークトの短篇集、『終点:大宇宙!』。 ここにおさめられている作品は「はるかなりケンタウルス」「怪物」「休眠中」「魔法の村」「ひとかんのペンキ」「防衛」「支…

【読書】「万華鏡」

20世紀SF〈1〉1940年代―星ねずみ (河出文庫)の中に収められている「万華鏡」という短編を紹介する。レイ・ブラッドベリ作。15ページほどの短さなので、誰でも読めるだろう。 ロケットが爆発し、乗組員が宇宙に投げ出されるところから、この話は始まる。バ…

【読書】「宇宙船乗組員」(ブラッドベリ作『ウは宇宙船のウ』に収録)

2012年6月5日に亡くなったレイ・ブラッドベリの短篇集『ウは宇宙船のウ』。16ある短篇のうち、どれが代表作かと言われると困る。個人的には「霧笛」「長雨」「霜と炎」あたりかなあと思うが、他の読者は別の作品を選ぶかも知れない。 今回は、「宇宙…

【読書】星新一のショートショートを2つ紹介

私がかつて愛読した星新一のショートショートを2つ紹介する。作品名も、収録されている本も覚えていない。でも、あらすじはちょこっと覚えている。 ] その1. ある研究所に男が忍び込み、博士を脅してとある銃を盗み去った。なんでも、新型の銃らしい。こ…

【読書】『軍事史学』第五十四巻第一号「一九四二年枢軸結合戦略の可能性-マダガスカルを巡って」について

私は、名目上ではあるが、軍事史学会の会員である。定期的に学会誌が自宅に来る。その内容の大部分は私には難しすぎるか、或いは私の興味をあまり惹かないかである。 私の元に届いた『軍事史学』第五十四巻第一号の中に「一九四二年枢軸結合戦略の可能性-マ…

【読書】モーパッサン「二人の友」

『モーパッサン短編集 (3)』 (新潮文庫)の中に、「二人の友」という短編小説がある。 時代は普仏戦争時だから1870年代だろう。舞台はパリ。二人の釣り好きなフランス人がいた。あるとき、二人で釣りに出かける。信じられないような大漁!・・・とそのとき、…

【読書】鋼鉄都市(アシモフ作、ハヤカワ文庫)

「ファウンデーションシリーズ」や「ロボット三原則」で有名なアイザック・アシモフが書いたロボットミステリ『鋼鉄都市』の紹介する。この『鋼鉄都市』で描かれている世界設定は以下のようなものである。 「地球人」と「宇宙人」の対立「宇宙人」とはいって…

【読書】モーパッサン「幸福」

『モーパッサン短編集 (1)』 (新潮文庫 )の中に、「幸福」という短篇がある。 場所は19世紀のコルシカ島。この島を訪れたフランスの老婦人が島の片田舎でかつての顔見知りの老婦人に出会う。彼女は金持ちの家のご令嬢だったのだが、数十年前にとある兵士と…

【読書】エリック・フランク・ラッセル「証言」

『20世紀SF〈2〉1950年代―初めの終わり〉 (河出文庫)に収められている「証言」(ラッセル作)を紹介する。 舞台は、地球。そして、裁判所がこの作品の舞台である。恐らく、アメリカの裁判所ではあるまいか、と思う。検事がいて、判事がいて、弁護士がいて、…

【読書】リチャード・マシスン作「終わりの日」

私の好きな短編の一つに、リチャード・マシスン作「終わりの日」というのがある。20世紀SF〈2〉1950年代―初めの終わり (河出文庫)に収められている短編である。この作品は人類破滅モノなのにもかかわらず、妙に暖かい、そして優しい雰囲気を持った作品だ。 舞…

【読書】「地球人よ、警戒せよ」 (創元推理文庫 638-2)

地球人よ、警戒せよ (創元推理文庫 638-2)『地球人よ、警戒せよ!』(ポール・アンダースン作、創元文庫)という短篇集がある。今も刊行されているかどうかはわからないが、なかなかの短篇集だと思う。今回はこの短篇集に収められているうちの一編「ドン・キ…

【読書】ヴァン・ヴォークト作「親愛なるペンフレンド」

ヴァン・ヴォークトの短篇集『終点:大宇宙!』 (創元推理文庫)に収められている「親愛なるペンフレンド」を紹介する。15ページくらいの短い話である。地球人と宇宙人の文通を描いた小説である。 普通の小説とは違い、手紙の文面だけから成り立っている。しか…

【読書】ボヘミアの醜聞(コナン・ドイル作『ホームズの冒険』に収録)

短篇集『シャーロック・ホームズの冒険』の第一作「ボヘミアの醜聞」(A Scandal in Bohemia)について少し書く。この作品は、ホームズ物の短編の第一作であるだけでなく、「隠された物を見つけるにはどうすればよいか?」というテーマの小説としても結構面…

【読書】「鉄の宝玉」(アシモフの短編集『黒後家蜘蛛の会 2』より)

私が昔読んでいた短篇集『黒後家蜘蛛の会2』(アイザック・アシモフ作)の中でお気に入りの作品の一つに「鉄の宝玉」というのがある。 宝石集めを楽しみにしている男がいた。彼のコレクションの中に「鉄の宝玉」というのがあった。「宝玉」とはいっても、実…

『セリヌンティウスの舟』(光文社文庫)

『セリヌンティウスの舟』(光文社文庫)を読んだ。・米村美月が自殺した。残されたのは5人の友人である。・この5人のうちの「誰か」が美月の自殺を幇助した。誰が?何の為に?・そもそも、なぜ美月は他人に自分の自殺のほう助を依頼したのか?・なぜ美月は…

「八人の戦犯」

海軍乙事件 (文春文庫)(吉村昭)という本の中に、「八人の戦犯」という話がある。日本側が裁いた戦犯の話である。そのうちの3人を取り上げている。その3人のいずれも、彼らなりの理由で部下の罪を引き受けてしまった。部下の罪とは、捕虜に対する暴力や殺人…

【読書】カーテン(クリスティ作、ハヤカワ文庫)

「カーテン」(アガサ・クリスティー、ハヤカワ文庫)を読んだ。いつかは読もう読もうと思いつつ、数十年たった。私が年を取った今、初めて読んだのだが、ポワロもヘイスティングスもまた、年を取っていた。ポワロも往年の快活さが影を潜め、ヘイスティング…

【読書】『声の網 』(角川文庫)

『声の網 』(角川文庫)という本がある。ショートショートの名手である星新一が書いた長編小説である。 星の小説には珍しく、人の呼称が「エヌ氏」のような漠然とした感じではなく、「洋二」や「黒田」のような固有名詞になっている。(他の作者の作品では当…

【読書】「人には人それぞれの長所がある」(山岡荘八「徳川家康 18」より)

山岡荘八作「徳川家康」(講談社文庫全26巻)の第18巻は「関ヶ原の巻」である。 この巻の主役は家康ともいえるし石田三成とも言える。個人的には、16巻から18巻までは徳川家康と石田三成のダブル主役と言っても良いと思う。 さて。第18巻の中に「石田草」と…

【読書】 「世界のあらゆる悩み」(アイザック・アシモフ著『停滞空間』より)

SFの大家・アシモフの短編に「世界のあらゆる悩み」という作品がある(短篇集『停滞空間』ハヤカワ文庫)。 舞台は未来の地球。世界は、マルチヴァクという超高性能のコンピューターによって運営されている。一部の人々は、その状況に満足せず、マルチヴァク…

【読書】『星野君の二塁打』(吉田甲子太郎・作)

『星野君の二塁打』(吉田甲子太郎・作)を読んでみた。ネットで全文を読むことができる。 リンク先は↓下の通り。 http://e-freetext.net/hoshinokun_niruida.txt 400字詰めの原稿用紙で10枚くらいなので、すぐに読むことができるだろう。 この話の筋書きが…

【読書】クロイドン発12時30分(クロフツ作、創元推理文庫)

クロイドン発12時30分(創元推理文庫)を一読したので、コメントを残しておく。 ・読む前はクロイドンは鉄道駅かと思っていたが、実は空港だった。 ・チャールズが殺意を抱いて殺人を実行するまでに、少なからぬページが割かれている。 ・時代はおそらく、世…