令和に囲碁と将棋を語る

奈良県在住。囲碁はパンダネットや幽玄で6段、野狐で5段、将棋はぴよ将棋で1級程度です。

囲碁

【囲碁】林海峯九段のこと

5月生まれの囲碁のプロ棋士を調べてみると、林海峰(りん・かいほう)が出てきた。 1942年5月6日生まれとある。上海出身。昭和40年第4期名人戦(旧)で坂田を4-2で破り名人になり、昭和43年には坂田から本因坊も奪って本因坊名人になった。 2020年現在だ…

【囲碁】囲碁サロン心斎橋が閉店するらしい。

最近の事である。大阪・心斎橋の碁会所からメールが私の元に届いた。 文面は以下の通り。 拝啓 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 日頃より囲碁サロン心斎橋をご利用いただき、誠にありがとうございます。 現在、新型コロナウイルスの感…

【雑記】最近の事:リモート会議、パチンコ、翻訳、囲碁、健康

最近のことをざっくりと記す。 ◎リモート会議 通信ソフトZOOM(ズーム)を使ってネット会議に参加した。 思っていたほど簡単ではない。 最大の問題は、画面が止まること。 私が慣れてないせいか、それともPCの性能によるものなのかはわからないが、結構画面…

【囲碁】私の実戦から:惰性の対応が負けにつながった。

今回も囲碁サイト「野狐」での私の実戦を紹介する。 【テーマ図】私の白番で、黒が左下△と打ったところである。 ↑ この時点での状況であるが、 「中央の白の大きな一団は取られている」 (一応ヨセコウではあるが、下の黒一団との手数が違いすぎているので、…

【囲碁】私の実戦から:単純で恐ろしい罠

囲碁サイト「野狐」での私の対局を紹介する。 私も相手も五段である。 【テーマ図】私が黒である。白が△と放り込んだところである。 ↑ 上の図の形勢はというと、黒が勝ちに近い。左の白の大石が死んでいるからである。起死回生の逆転をかけて、白は△と打って…

【囲碁】私の実戦から:なんでかけついだんだろう?

今回も私の実戦を紹介する。囲碁サイト「野狐」での対局である。 【テーマ図】黒:相手 白:私 黒が右下△と備えた場面 ↑ 私が白である。黒が右下△と備えた場面である。 黒が右下と右上で実利を稼ぎ、なおかつ中央の一団をしのいでいる。 白は上辺と右辺に地…

【囲碁】私の実戦から:ウッテガエシを双方うっかり

久し振りに自分の囲碁対局を紹介する。 サイト「野狐」での対局である。私が白である。 【テーマ図】白が上辺△と打ったところである。 ↑ この時点での形勢はというと、黒がかなり良い。 白は左上の黒石を攻めている。 この黒を取れば白勝ち(たぶん)。 黒が…

【囲碁】囲碁の本『囲碁AIが教える中盤の良い手と悪い手』(安斎伸彰著、マイナビ)

最近、『囲碁AIが教える中盤の良い手と悪い手』(安斎伸彰著、マイナビ)という本を買って読んでみた。必ずしも即効性があるとは限らないが、パラパラとみているだけで楽しむことが出来る。 この本の中のコラムにAIの戦い方についての著者の感想が書かれてい…

【囲碁】坂田栄男からみた昭和の各棋士たち(その5) 林海峯、大竹英雄

勝つ―碁と根性 (1965年)という書物がある。昭和のタイトル王・坂田栄男の著書である。その中に、坂田からみた各棋士の印象が書かれているので、数回にわたって紹介しようと思う。 【注意】この本の発行年は「1965年(昭和40年)7月1日」(脱稿は同年5月と思…

【囲碁】【ニュース】囲碁対局の延期が決定+4月8日のイタリアの状況

www.asahi.com 上の記事によると、囲碁の対局は原則として延期される(タイトル戦の番勝負は主催者との協議次第)。 緊急事態宣言の解除をもって対局を再開するらしいので、対局再開は最も早くて5月連休が終わってから、ということになる。しかし現実的に考…

【囲碁】本因坊戦挑戦者は芝野虎丸に決定。

芝野虎丸名人が挑戦者に【第75期本因坊戦リーグ】 | 棋戦情報 | 囲碁の日本棋院 ↑この記事によると、4月6日に、本因坊リーグ戦プレーオフが行われ、虎丸が黒番中押勝ちを収めた。 これで第75期本因坊戦は井山裕太本因坊vs芝野虎丸名人の組み合わせとなった…

【囲碁】第75期本因坊戦リーグ最終成績+イタリアの状況(4月5日)

4月3日に本因坊戦リーグ最終局が一斉に打たれ、最終成績は以下の通りになった。 芝野(虎)6勝1敗 プレーオフ 許 6勝1敗 プレーオフ 一力 5勝2敗 3位 羽根(直)4勝3敗 4位 河野 3勝4敗 陥落 志田 3勝4敗 陥落 横塚 1勝6敗 陥落 山下 0勝7敗 陥落 若手実力者…

【囲碁】『やさしく語る 棋譜並べ上達法』 (囲碁人ブックス、マイナビ、白石勇一・著)

囲碁の本『やさしく語る 棋譜並べ上達法』 (囲碁人ブックス、マイナビ、白石勇一・著)を、ざっくり目を通してみた。 白石勇一氏は、囲碁のプロ棋士で、ブログでも有名な人である。 4章からなっており、最初の3つの章は「プロの棋譜の並べ方、目の付け方」に…

【囲碁】【写真】私の実戦と桜の写真

毎回イタリアの被害を紹介するのもどうかと思うので、今回は「桜」と「私の実戦」を紹介しようと思う。 ↓自宅の前のさくらである。花見じゃなくても、身近に花をめでることが出来るのはうれしいことだ。 今回は久しぶりに自分の囲碁を紹介する。 サイト「野…

【囲碁】対局サイト「野狐」で5段に復帰!

囲碁対局ソフト「野狐」で囲碁を打っている私だが、昨日「五段」に復帰した。 3段→4段→5段→4段→5段→4段→5段 という昇降をたどっている。 3段及び4段での勝率は7割ちょっと、そして5段での勝率はほぼ3割である。 勝率では4段と5段の差は明らかなのだが、打っ…

【ニュース】3月24日17時時点でのイタリアにおけるコロナウィルス+NHK杯トーナメントの結果

今回も、イタリア保健省のサイトを基にして、イタリアでの状況を紹介する。 3月24日17時時点でのイタリア国内でのコロナウィルスでの死者数は以下のとおりである。 ↑死者の増加は依然として大きい。ウィルスも強いんだろうけれど、イタリア国内(特に北部)…

【囲碁】ネット囲碁サイト「野狐」で打ってみた。

恐らくはネット囲碁サイトとしては世界最大級であろう「野狐」で打ってみた。 最初は3段からスタートした。どうも、20局打って14勝6敗の成績をあげれば昇段するようだ。 3段→4段→5段→4段→5段 というのが私の昇降である。 3段と4段はそれほど棋力が変わるとい…

【囲碁】囲碁の本の紹介と感想(その5)『囲碁AI流 新しい序盤の考え方』など

◎囲碁の本の紹介「一問一答で身につく 囲碁AI流 新しい序盤の考え方」(山田普次・著、マイナビ) テーマ図が100個あり、その解説が3ページという構成である。 つまり、「テーマ図1ページ+解説3ページ」のパターンが100個あるということになる。 解説の分…

【囲碁】囲碁の本の紹介と感想(その4)『基本定石事典(上巻)』『基本定石事典(下巻)』

◎『基本定石事典(上巻)』(高尾紳路・日本棋院) 500ページあまりの本で、小目の定石ばかりが載っている。 20世紀の定石書と比べると、さすがに、新しい定石が紹介されている。昔の定石書とは違って、かなり新しい打ち方が載っている。特に一間高ガカリの…

【囲碁】囲碁の本の紹介と感想(その3)『シマリの急所 小目編 』『新版 基本死活事典』

◎『シマリの急所 小目編 ~これで完璧! 全52型』溝上知親(囲碁人文庫シリーズ) 構成は、序章+10章となっている。以下の通り。 序章:小目のシマリとは 第1章 小ゲイマジマリ 下つけ 第2章 小ゲイマジマリ 三々へのつけ 第3章 小ゲイマジマリ 内側へのつけ 第…

【囲碁】囲碁の本の紹介と感想(その2)『五段突破の詰碁100』『初段合格の死活150題』『侵略のテクニック』

◎『五段突破の詰碁100』(石田芳夫、土屋書店) 「詰碁100」となっているように、問題は100個。 第1章:30秒の詰碁(40題) 第2章:60秒の詰碁(30題) 第3章:180秒の詰碁(20題) 第4章:腕試しの詰碁(10題) という構成からなって…

【囲碁】囲碁の本の紹介と感想(その1)

◎『張栩の詰碁-難しい詰碁を簡単に』(マイコミ) ・300ページ弱の本の割には、問題の数は多くない。 ・その代わり、解説や派生問題が充実している。 ・コラムがたくさん(30くらい)。 ・レベルは・・・ノーコメント。私にとっては「解くため」ではな…

【囲碁】フマキラーカップでのちょっと恥ずかしい棋譜と、結構残念な結果

下の碁盤を見ていただきたい。 ↑昨年(2019年)5月末に行われたプロの対局の投了図である(黒:大竹英雄、白:小松英樹。フマキラーカップマスターズトーナメント)。黒の大竹先生がシチョウを間違えたのだろう、投了している。42手まで、白番小松の中押勝ち…

【将棋と囲碁】王将戦、三段リーグ、棋聖戦七番勝負について

【王将戦】 第5局は広瀬が勝って3勝2敗とリード。過密対局気味の渡辺は体力的に厳しいだろうか。 【三段リーグ】 注目の西山朋佳は14勝4敗で3位(次点)で終了。 次点を取るだけでもすごい。 西山もすごいが、もっとすごいのは、「女流棋士誕生か?」…

【囲碁】棋聖戦第5局(河野vs井山)1日目終了図

久し振りに囲碁の棋譜を紹介する。 ↓この図は、棋聖戦第5局(河野vs井山、河野黒番)の1日目終了図である。 ↑白が74手目(△)と打ったところで1日目は終了である。 個人的には、上辺の折衝で白がうまくやった(というより黒がやり損なったのか)と思う…

【囲碁】マレーシアとインドネシア出身のプロ棋士誕生

マレーシア出身、インドネシア出身の囲碁プロ棋士が誕生したらしい。 マレーシア出身なのは曽富康(チャン・フーカン)さん16歳、インドネシア出身なのはフィトラ・ラフィフ・シドキさん17歳。いずれも、外国籍特別採用棋士制度でのプロ入りとなる。 マレー…

【囲碁】王座戦第4局(井山vs虎丸)の途中図から

2019年11月29日に行われた王座戦第4局(虎丸の白番半目勝ち)により、虎丸が3勝1敗で井山から王座を奪った。今回は、その対局の1コマをごらんいただく。 【テーマ図】白が74手目(△)と打ったところである。 ↑上辺から中央に伸びる黒の一団。断点がいろいろ…

【囲碁】小川誠子6段が死去。68歳。

囲碁の女流棋士として活躍した小川誠子(おがわ・ともこ)6段が11月15日に亡くなったらしい。68歳。 私の年代だと、昔々割と長い間NHK杯の聞き手をしていた人ということで、囲碁ファンにとってなじみのある人だったと思う(もちろんその当時の女流としては強…

【囲碁】藤沢朋斎(庫之助)九段の見損じ(呉・藤沢第二次十番碁第9局)

かつて日本棋院に、藤沢朋斎(ほうさい)(1919年生~1992年没)という人物がいた。昭和20年代から30年代にかけて大活躍した棋士で、日本棋院の大手合いによる昇段制度が始まってから最初の九段であることで知られている。真似碁でも知られている。 さてこの…

【囲碁】坂田栄男からみた昭和の各棋士たち(その4) 橋本(宇)、半田、橋本(昌)

勝つ―碁と根性 (1965年)という書物がある。昭和のタイトル王・坂田栄男の著書である。その中に、坂田からみた各棋士の印象が書かれているので、数回にわたって紹介しようと思う。 【注意】この本の発行年は「1965年(昭和40年)7月1日」(脱稿は同年5月と思…